『噂の眞相』とは何だったのか——『現代日本の批評』番外編【ニッポンの闇 #2】

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昨夜は久々に五反田のゲンロンカフェへ。

行ったイベントは「ニッポンの闇!追悼噂の真相」である!

子供の頃から週刊新潮に親しみ、中学校では黎明期のインターネットとムー、十代後半ではナックルズとオカルト・反社会ネタには一通り手を付けてきた僕にとって、それ以前の世代におけるアングラマガジンである噂の真相噂の真相の休刊と2ちゃんねる宣言刊行は共にゼロ年代前半であり、このあたりが文化の入れ替わりにあたる)は実に興味深く、また元ナックルズ編集長の久田さんを生で見られるとなるとこれは行くしかなかったのである!

イベントは噂の真相の歴史を辿る形で展開されたが、やはり伝説のウワシン、エピソードが濃い。皇室ポルノで右翼に襲撃される雑誌など昨今ではなかなかない。あと小林よしのりとの対決も戦争論を読んでいた世代(※今はリベラルです)としては大変懐かしい(あれを機に左翼をぶっ叩くようになったらしい)。

本筋の他にも色々と話は脱線していたが、特に興味深かったのはかつておニャン子ファンだった東浩紀が、いまいちAKBにノれない理由であった。彼が言うには、おニャン子にはアイドル文化への悪意があったが、AKBには悪意がないというのだ。つまり、
・それまでのアイドル文化への悪意で作られたのがおニャン子であり、そこらへんの女の子でもシステムでアイドルに祭り上げられてしまう(何故ならファンの君らがバカだから)という悪意が透けている。
→それを真に受けて真面目にパクり、「あっ売れちゃったよ」となったのがモー娘。
→「パクったのならこっちも本気でやろうじゃないか」と作られたのがAKB
というわけである。

時間は当初の予定を過ぎ、とにかく濃い3時間であった。ちなみに僕が言うオカルト反社会ネタというのは下記のようなものである。
・政治とカネ
暴力団
・芸能界のウラ
・宗教団体(特に新興カルト)
・差別とその構造
・超常現象
・未確認生物
・凶悪犯罪
・未解決事件

 

 

昭和・平成「未解決事件」100の衝撃の新説はこれだ!

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ムー的未解決事件

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超常現象の正体 (別冊宝島 2505)

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ぼくらの昭和オカルト大百科 (大空ポケット文庫)

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伝道師になろう vol.4

2016年9月18日、伝道師になろうというイベントの第四弾に行ってきた。

 

このイベントには第二回から参加しているのが、「何かを好きでたまらない人が知らない人に魅力を伝える」というコンセプトのイベントで、内容がなかなか濃い(和歌や近代詩などの文学から芸術,そうめんまで)ので毎回楽しみに参加している。

 

僕が参加している理由は内容だけではなく、会場の雰囲気が良いからというのもある。東京では日々勉強会が行われており、IT系の僕も勉強会やLT会を主催していたことがある。さすがは東京だけあって、勉強会関連のサイトで告知すればすぐに人は集まるのだが(特に言語名やバズワードが付くイベント名にした場合)、難しいのはここから先で、主体的に参加してくれる人を探すのが難しい。主体的にというのは具体的には発表や主催の手伝いをしてくれる人で、一般告知からの流入をメインにすると、少し話題になった勉強会荒らしの人達(多量の勉強会に参加予定にしているにも関わらずほとんど発表や交流をせずドタキャンも普通にする)が結構な割合になる。このため次回の発表を募集してもなかなか手が挙がらない。これは恐らく目的として、勉強会自体を楽しむというよりは、何か得になる情報を探しにお客様モードで来る人が多いためだ(個人的には数時間の勉強会でスキルが付いたら誰も苦労しないと思う)。このため、現在はITに関してはクローズドな勉強会を行っている。

一方の伝道師になろうは毎回発表者がしっかり集まっており、また質疑応答も活発だ。これは母集団にもともとの知り合い同士がそれなりにいるのもあるが、最大の違いは会自体への参加スタンスだろう。つまり、"誰かが教えてくれる役立つスキル云々を受け身で吸収する場所"ではなく、"自分を含めた誰しもが持っている好きなことを伝える場所"にすることに成功している。これは今後の僕の勉強会でも生かせればと思っている。

 

さて、色々と所感を書き連ねたところで各伝道の感想を述べていきたい。

 

1. 数学和歌を詠もう

数学の要素を入れた和歌、"数学和歌"の魅力について。僕も発表者と同じイベントに参加していたのだが、和歌の折句や物名といった技法に数学用語を当てはめていく作業はパズルに近いものがありなかなか楽しい。当日は初めてルールを聞いたにも関わらずかなり高いレベルの作品が登場したので驚いたが、制約があるからこその作り易さや面白さがあるのではないだろうか。個人的な話だがこれをきっかけに古語辞典を購入した。

※僕は数学短歌も応援しています

 

2. 二人の萩原

僕の発表。萩原朔太郎萩原恭次郎について紹介したが、割とマイナーな萩原恭次郎を知っている人がいたので驚いた。こういうマイナーなものを知っている仲間がいると謎の親近感が湧いて良い。

Wikisourceに詩集「死刑宣告」がアップロードされているので是非そのエネルギーを感じてみて欲しい。

あとヴァンパイアは性のメタファーです。 

 

3. dp/dtって誰だ?

dp/dtは何とマクスウェルのペンネームだった(理由はこちら)。内容はファラデーとマクスウェルの美しき師弟関係について。数学が苦手なファラデーと二人三脚でマクスウェルが電磁気学の基礎を作り上げたのは聞いたことがあったが、マクスウェルが"アイディアは師匠ファラデーのものであり私はそれに助力したのである"という主旨の文を論文に入れるほどの師弟愛があったとは知らなかった。

発表者のKumaさんは発表後もマクウェル方程式について教えてもらったが解説が抜群に上手かった。学生時代の応用物理で一応やったものの"???"となっていたが、Kumaさんの解説で古の記憶を呼び覚ますと共にようやく仕組みを理解することができた。

 

4. ドット絵の最小限にして究極の美学

僕も大好きなteigiさんの伝道である。前回伝道ではJR東海への愛を淡々としかし力強く伝えてくださったteigiさんの今回の内容はドット絵。まずteigiさんのドット絵作品のクオリティに驚き、さらに制約の中で表現するための技法に刮目した。音楽の世界でもあえて8bit風味にする表現があるが、ドット絵にもそれならではの美しさを感じることができる。

 

5. 目指すは全国100回!

紹介文が夜の世界を想起させるものだったが、内容は献血の伝道であった(びっくりした)。ヴァンパイア、世を忍ぶ仮の姿?など僕の発表と共通する内容があり(本人も言及していた)、親近感が湧くと共に大注目であった。会場は理系が多いのか、おすすめ献血ルーム第1位のつくば献血所にニュートンが置いてあるところでは歓声があがっていた。

これは献血に行かねばなるまい。ところで、献血というと南条あやの時代を思い出すが、今は献血カードで管理されているので大丈夫である(分かる人だけ分かる)。

また、ヴァンパイアは性のメタファーです。

 

6. 数を数えて遊ぼっ!

20分の拡大枠で連続体仮説について解説頂いた。僕は後半でついていけなくなったものの、会場には数学を趣味とする方が多いためかなり盛り上がっていた。伝道は上手かったので、次は是非90分枠でやってもらいたい。

 

7. カードゲームについて

発表者の草場さんはボードゲーム関連ではかなり有名な方らしく、検索すると著作やホームページが色々と出てきて驚いた。今回はヨーロッパ(確かフランス)生まれの歴史あるカードゲーム、ククについて教えて下さり、また終了後にテーブルで実際にプレイされていた。ルールはカードを交換した後オープンして一番弱いカードを持っていた人が負けというシンプルなものだが、いくつか特殊ルールがあり奥深いものになっている。何となくだが酒場で大人な会話をしながらプレイしたいと思った(人生色々)。

 

8. ラスタとベクタ

画像形式のラスタとベクタの違いについてbuchi_yさんが解説。僕も過去に3DCGを趣味としていたことがあり、違いは知っていたが、Googleが作ったフォーマットなど僕の知らない内容もあり、また質疑応答内容が高度で勉強になった。しかしbuchiさん、キャラクターはとても面白くて楽しいです。

 

9. 生物系の博士課程がガチでポケモンを分類してみた

トリは微生物を研究している院生、nkjmさんによるポケモン分類。"ポケモンのは進化じゃなくて変態だろう"というのは前々から僕も思っていた笑 要所要所で微生物を入れてあたりに研究対象への愛が見えて良い。系統樹まで作成するのはさすが生物系院生というところである...個人的にはレアコイル磁性細菌説を推したい。

 

今回は本やグッズの伝道コーナーもありかなり楽しかったので後夜祭までやってしまった。次回も楽しみにしている。

 

ベネッセ全訳古語辞典 改訂版

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萩原朔太郎詩集 (岩波文庫)

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映画 パラサイト

ひょんなことから好きな映画の一場面が頭に浮かび、サントラを探したけどやっぱり格好良い〜.全然知らない人の曲と思ってたけどピンクフロイドのカバー曲でした.

 

www.youtube.com

 

これが使われてた映画というのは"パラサイト(原題はFaculty)"という学園ホラーで、B級どころかC級なんて言われちゃうこともあるけど僕は大好きです。


ハイスクールに迫る寄生エイリアン!それに立ち向かう高校生!という話なんですが、キャストがけっこう豪華(な人と後々売れる人).


主演のダメ高校生役はイライジャ・ウッド、不良ケミカル高校生はジョシュ・ハートネット、体育の先生はロバート・パトリック(ターミネーター2の新型ターミネーター!)。

ストーリーは王道ながら、ダメ高校生の主人公、こっそりドラッグを作ってる不良学生、SFマニアのゴス女子などが活躍するというサブカル好きにはたまらない布陣で、監督は学生時代ナードだったに違いない!と思わせるところがあり(ちなみに監督はスパイキッズ作った人)、特に好きなのがドラッグを作っている不良学生(ジョシュ・ハートネット)。


実は後半エイリアンが脱水に弱いことがわかり、ドラッグを作っている不良学生が中心的な役割を果たしていくんだけどとにかく中学生の僕にはこれがとても格好良かった!

ジョシュ格好良いやないの → そうだドラッグを作ろう!となったわけで、つまり僕が後に学士を化学で取ることになるのには大いにこの映画が関係しているのであります.

 

パラサイト [DVD]

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スパイキッズ [Blu-ray]

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時をかけるニート

4/17はプロマネの試験を早めに終わらせ、下北沢に舞台 時をかけるニートを観に行ったんだけどとても良かった。
30年前の(僕が生まれた年だ!)秋葉原に伝説のオタクを探しに(そして腐女子は伝説のBL同人を探しに)行くという話なんだけども、東京電機大学バック・トゥ・ザ・フューチャーガンダムネタや高橋名人ネタなどのサブカルネタを散りばめつつ日本オタクカルチャー史を主軸に据えており、多少なりとも素養のある人間ならば随所で笑えつつまた感動できる作りであった。特にガンオタに観て頂きたいものだ(残念ながら僕はガンダムがあまり分からない.それでも楽しめるくらい面白かった).オタクの理想郷としての秋葉原が確かにそこにあった.
公演は18日までだったけれども、とても面白かったので乱痴気STARTERさんの次回作も是非観たい!

次は池袋にフィーチャーしてもらいたいなぁ

 

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時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

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映画 ドロメ 女子編

結構好きだった映画館、シネマート六本木がいつの間にか営業中止になっていたので、これはシネマートにお金を落としてやらんとまずいと思ってシネマート新宿で鑑賞。
監督の内藤瑛亮は「先生を流産させる会」や「ライチ☆光クラブ」を撮ったサブカル好きには知名度のある御仁であるが、今回は爽やか青春ホラーに挑戦...と思いきや、後半になって「お前は漫☆画太郎か!」と言いたくなるカオスな展開が待っている。
漫☆画太郎:ギャグ漫画家。コマをコピーして堂々と使いまわしたり、殺したキャラクターを普通に生き返らせたりする破天荒なストーリー展開と味のあるタッチで人気を博す

この映画は男子編と女子編があり、女子編のほうが怖いとのことなので女子編を鑑賞。なにしろ主演が森川葵である。同じく森川葵が出演している2014年のも半分美少女を愛でる映画だったが(ホラーだけど怖くなかった)、今回もちょっとメンヘラ入っている主人公を演じている森川葵が可愛い。なにしろメンヘラ美少女である。これはときめかないわけにはいかない。特に後半女子達がロリ服やメイド服を着て写真を撮り合うシーンがあるが、あれは間違いなく素が出てしまっている。ファンであればとりあえずあれが見れただけでこの映画を見た甲斐があるというものではないだろうか。

設定としては男子校と女子校が合併することになり、廃校となる男子校の校舎で最後の記念に男子校側と女子校側の演劇部が劇をする。その合宿現場にドロメという化物が襲いかかるという、化物がいなければ爽やかな青春ものになったであろう設定である。このドロメは化物というかほとんどゾンビで、平たく言うとゾンビ映画なのだが、前半はまずまず王道のホラーをやっているのにも関わらず後半は...これはネタバレになるから書けないがびっくりするような超展開になる。ある意味安心して見られるものの...とりあえずホラーとしてではなくちょっと変わった青春ものとして見るのが良いと思う。

 

dorome-movie.com

 

劇場版 零~ゼロ~ スペシャル・エディション [DVD]

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ライチ☆光クラブ (f×COMICS)

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残酷歌劇 ライチ☆光クラブ [DVD]

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Ethereumの使い方

www.coindesk.com

 

最近HomesteadがリリースされたりしてEthereumの開発が進む一方、ほとんどのスタートアップが取り扱い通貨の1つに加えるだけでEthereumの特性を生かした使い方を思いついていない様子。

最近調べててもいまいち使い方のイメージを掴めないなぁと思ってたけどやっぱり皆そうなのかな。
マウントゴックス破綻後、しばらく追っていないうちに随分暗号通貨が浸透してたので、てっきりEthereumの活用まで踏み込んだイノベーションがあって全然知らない世界が...と妄想してたけど意外とまだまだ追いつけそう。今年は再び暗号通貨界隈を追おう

 

FinTech革命(日経BPムック)

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Mastering Bitcoin

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Blockchain: Blueprint for a New Economy

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Decentralized Applications: Harnessing Bitcoin's Blockchain Technology

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新・トンデモ超常現象60の真相

昔少し読んだことがあり、久し振りに完読したくなったので購入。青森のキリストの墓から水晶ドクロ、果ては額に吸い付く1円玉まで、オカルト好きにはたまらないネタの真相を暴いている。

 

僕が本書でまず読んだのはカルロス・カスタネダの章である。カスタネダが流行したのは僕よりもかなり上の世代だろう(僕は神は沈黙せずという小説で知った)から解説すると、ニューエイジ華やかなりし60年台後半、ある人類学者がドン・ファンなる先住民の呪術師に弟子入りしたという触れ込みでこれまで西欧社会にはなかった先住民の教え(幻覚キノコで世界を見るとか夢見の技法とか)を書いた本が出版された。この本は売れに売れた、、、
が、後の調査によって他の人類学者の著作からの切り貼りがあったり、そもそも幻覚キノコ自体がカスタネダの取材した地方には生息していなかったり、さらに結婚歴なしとしていたカスタネダが実は一度離婚しており、元妻から暴露本を出されたりしていたことが分かった。

 

興味深いのは真相が暴露された後のビリーバー達の反応である。ビリーバー達は、調査結果のほうを嘘に違いないと言ったり、あるいは「ドン・ファンは実在しないかもしれないが本の内容は良いのだ」と言ってあくまでも本の内容、ひいてはそれを信じることを正当化しようとした。これは他でもよく見られる現象である。

 

例えば僕が最近調べていたロバート・キヨサキに関しても、レビューを見てみると「キャッシュフローゲームなるネットワークビジネスの入り口に使われただけ。更にあの本を読んで不動産を買っちゃった人がリーマン・ショックで大変な目にあったが彼は謝罪もしない」という批判に対し、「あの本の内容自体は良い」と言う人が沢山いる。

 

人は一度信じたものがインチキだったと分かっても、なかなかそれを受け入れることは難しい。これがインターネットで怪しげな自己啓発やデマがいつまでも居残っているメカニズムなのであろう。

 

 

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金持ち父さん貧乏父さん

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