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伝道師になろう vol.4

2016年9月18日、伝道師になろうというイベントの第四弾に行ってきた。

 

このイベントには第二回から参加しているのが、「何かを好きでたまらない人が知らない人に魅力を伝える」というコンセプトのイベントで、内容がなかなか濃い(和歌や近代詩などの文学から芸術,そうめんまで)ので毎回楽しみに参加している。

 

僕が参加している理由は内容だけではなく、会場の雰囲気が良いからというのもある。東京では日々勉強会が行われており、IT系の僕も勉強会やLT会を主催していたことがある。さすがは東京だけあって、勉強会関連のサイトで告知すればすぐに人は集まるのだが(特に言語名やバズワードが付くイベント名にした場合)、難しいのはここから先で、主体的に参加してくれる人を探すのが難しい。主体的にというのは具体的には発表や主催の手伝いをしてくれる人で、一般告知からの流入をメインにすると、少し話題になった勉強会荒らしの人達(多量の勉強会に参加予定にしているにも関わらずほとんど発表や交流をせずドタキャンも普通にする)が結構な割合になる。このため次回の発表を募集してもなかなか手が挙がらない。これは恐らく目的として、勉強会自体を楽しむというよりは、何か得になる情報を探しにお客様モードで来る人が多いためだ(個人的には数時間の勉強会でスキルが付いたら誰も苦労しないと思う)。このため、現在はITに関してはクローズドな勉強会を行っている。

一方の伝道師になろうは毎回発表者がしっかり集まっており、また質疑応答も活発だ。これは母集団にもともとの知り合い同士がそれなりにいるのもあるが、最大の違いは会自体への参加スタンスだろう。つまり、"誰かが教えてくれる役立つスキル云々を受け身で吸収する場所"ではなく、"自分を含めた誰しもが持っている好きなことを伝える場所"にすることに成功している。これは今後の僕の勉強会でも生かせればと思っている。

 

さて、色々と所感を書き連ねたところで各伝道の感想を述べていきたい。

 

1. 数学和歌を詠もう

数学の要素を入れた和歌、"数学和歌"の魅力について。僕も発表者と同じイベントに参加していたのだが、和歌の折句や物名といった技法に数学用語を当てはめていく作業はパズルに近いものがありなかなか楽しい。当日は初めてルールを聞いたにも関わらずかなり高いレベルの作品が登場したので驚いたが、制約があるからこその作り易さや面白さがあるのではないだろうか。個人的な話だがこれをきっかけに古語辞典を購入した。

※僕は数学短歌も応援しています

 

2. 二人の萩原

僕の発表。萩原朔太郎萩原恭次郎について紹介したが、割とマイナーな萩原恭次郎を知っている人がいたので驚いた。こういうマイナーなものを知っている仲間がいると謎の親近感が湧いて良い。

Wikisourceに詩集「死刑宣告」がアップロードされているので是非そのエネルギーを感じてみて欲しい。

あとヴァンパイアは性のメタファーです。 

 

3. dp/dtって誰だ?

dp/dtは何とマクスウェルのペンネームだった(理由はこちら)。内容はファラデーとマクスウェルの美しき師弟関係について。数学が苦手なファラデーと二人三脚でマクスウェルが電磁気学の基礎を作り上げたのは聞いたことがあったが、マクスウェルが"アイディアは師匠ファラデーのものであり私はそれに助力したのである"という主旨の文を論文に入れるほどの師弟愛があったとは知らなかった。

発表者のKumaさんは発表後もマクウェル方程式について教えてもらったが解説が抜群に上手かった。学生時代の応用物理で一応やったものの"???"となっていたが、Kumaさんの解説で古の記憶を呼び覚ますと共にようやく仕組みを理解することができた。

 

4. ドット絵の最小限にして究極の美学

僕も大好きなteigiさんの伝道である。前回伝道ではJR東海への愛を淡々としかし力強く伝えてくださったteigiさんの今回の内容はドット絵。まずteigiさんのドット絵作品のクオリティに驚き、さらに制約の中で表現するための技法に刮目した。音楽の世界でもあえて8bit風味にする表現があるが、ドット絵にもそれならではの美しさを感じることができる。

 

5. 目指すは全国100回!

紹介文が夜の世界を想起させるものだったが、内容は献血の伝道であった(びっくりした)。ヴァンパイア、世を忍ぶ仮の姿?など僕の発表と共通する内容があり(本人も言及していた)、親近感が湧くと共に大注目であった。会場は理系が多いのか、おすすめ献血ルーム第1位のつくば献血所にニュートンが置いてあるところでは歓声があがっていた。

これは献血に行かねばなるまい。ところで、献血というと南条あやの時代を思い出すが、今は献血カードで管理されているので大丈夫である(分かる人だけ分かる)。

また、ヴァンパイアは性のメタファーです。

 

6. 数を数えて遊ぼっ!

20分の拡大枠で連続体仮説について解説頂いた。僕は後半でついていけなくなったものの、会場には数学を趣味とする方が多いためかなり盛り上がっていた。伝道は上手かったので、次は是非90分枠でやってもらいたい。

 

7. カードゲームについて

発表者の草場さんはボードゲーム関連ではかなり有名な方らしく、検索すると著作やホームページが色々と出てきて驚いた。今回はヨーロッパ(確かフランス)生まれの歴史あるカードゲーム、ククについて教えて下さり、また終了後にテーブルで実際にプレイされていた。ルールはカードを交換した後オープンして一番弱いカードを持っていた人が負けというシンプルなものだが、いくつか特殊ルールがあり奥深いものになっている。何となくだが酒場で大人な会話をしながらプレイしたいと思った(人生色々)。

 

8. ラスタとベクタ

画像形式のラスタとベクタの違いについてbuchi_yさんが解説。僕も過去に3DCGを趣味としていたことがあり、違いは知っていたが、Googleが作ったフォーマットなど僕の知らない内容もあり、また質疑応答内容が高度で勉強になった。しかしbuchiさん、キャラクターはとても面白くて楽しいです。

 

9. 生物系の博士課程がガチでポケモンを分類してみた

トリは微生物を研究している院生、nkjmさんによるポケモン分類。"ポケモンのは進化じゃなくて変態だろう"というのは前々から僕も思っていた笑 要所要所で微生物を入れてあたりに研究対象への愛が見えて良い。系統樹まで作成するのはさすが生物系院生というところである...個人的にはレアコイル磁性細菌説を推したい。

 

今回は本やグッズの伝道コーナーもありかなり楽しかったので後夜祭までやってしまった。次回も楽しみにしている。

 

ベネッセ全訳古語辞典 改訂版

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萩原朔太郎詩集 (岩波文庫)

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