マインドコントロールと自己分析、「本当の自分」
平田信が出頭したのをきっかけに、最近オウム真理教、ひいては洗脳・マインドコントロールについて色々と調べています。
そんな中で、こんな事例を発見しました。
1974年、新聞王の娘で女優のパトリシア・ハーストはSLAという左翼過激派にさらわれた。数ヵ月後、彼女は何とライフル銃を持ってSLAと銀行強盗をしていた。マインドコントロールされた彼女は「自分の意思で」SLAに協力してしまったのである。
こういった例を見るたびに、「自分の意思とは何なのか」と考えてしまいます。
例えば就職活動ではよく「第一段階として自己分析することにより、自分を知る、見つける」という作業が行われ、実際に「色々考えると自分には軸があった」と話す人もいます。
しかしこれ、ただのこじつけではないでしょうか?
例えば、マインドコントロールを受けてそれから脱出し、再び別のマインドコントロールを受けた人がいるとします。 この時、1回目と2回目では「自分の意思で」180度違う行動、考え方をしてしまう可能性も十分あるわけです。
さて、ここで「本当の自分」とは、
1. マインドコントロール前
2. 1回目or2回目のマインドコントロール中
3. マインドコントロールが解かれた後
のどれでしょうか。
常識的に考えると、候補は1.か3.ですが、ここで問題になるのは我々が普段暮らしている環境においても影響を受けているということです。 つまり、昨日と今日と明日では行動も考え方も違う可能性がある。 こうなると、本当は「本当の自分」なんてどこにもないのではないでしょうか。こじつけで作り上げた自己イメージこそ幻なのではないでしょうか。
今あなたが考えたり、行動していることは、本当に「あなた自身で」考えたり、行動していることなのでしょうか?
あなたはむしろ、「就活」という環境によって心をコントロールされているのではないでしょうか。